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カテゴリ: 八幡山の宵山

はちまんやまのてんじ

八幡山では山鉾巡行の日にお山に飾りつける御神体や懸装品を町会所にて展示しています。他にも京都市指定有形文化財の指定を受けた屏風などを展示しています。

祇園祭の頃に飾られる『檜扇(ひおうぎ)』を八幡山の町会所でも飾っております。

町会所での展示解説について、次の通り記載致します。

こちらは、祇園祭の山鉾33基のひとつ、八幡山です。当お山は、京都府八幡市(やわたし)の石清水八幡宮を町内に勧請(かんじょう)しております。毎年7月24日の巡行には、正面に御覧頂ける、総金箔を施したおやしろ社を始め自慢の懸装品(けそうひん)をたくさんお山の上に飾り付けて、祇園祭山鉾巡行に参加して居ます。

天明年間の作と伝えられる大変貴重なお社と共に、その中の運慶作応神(おうじん)天皇騎馬像を是非拝観なさってください。お社の廻りの黒塗りの囲いは、欄縁(らんぶち)と言います。これもお山に飾ります。天保九年160年前の作になります。この、漆塗りの黒い欄縁に金色鮮やかに取り付けられるのが、下に並べられた鶴の形の金物です。

現在、おもてのお山は、常の飾りですが、巡行当日は、この部屋に有る懸装品のほとんどをお山に載せて、第一装の飾りに仕上げます。

左甚五郎作の、鳩一対も、鳥居の上に取り付けて、お山に載せます。この鳩は、数百年も経過して流石に傷みが大きいので本年「復元・新調」致しました。並べられた新旧の鳩を御鑑賞下さい。今年からは、新しい鳩で巡行致します。

左の奥に飾ってあります、大きな2枚の織物は、見送りと言って、お山の後ろを飾る華々しい物です。龍の柄、童の柄2枚有りますので、1年おきに巡行にか懸けています。いずれも250年前の製作です。

真ん中に有る、黒塗りの柱に金色の金具を施した長い棒3本は、見送り掛けです。これを、鳥居の形に組み立てて見送りを掛けます。天保八年の作です。見送りの上には、緋(ひ)毛氈(もうせん)の上に展示しています、丸い大きな金具の飾り物を2個、裾にはやはりかなものざいく金物細工による、霊(れい)芝(し)の模様の金具を7個つけます。

飾り台に掛けられた、4個一組、菱、岩、花の3種類の金物は、お山の四隅(よすみ)を飾る房掛けです。

正面や、左右に飾っております何枚もの織物は、お山の胴飾りで、薄地に龍の図柄と紺地に麒麟の図柄のものを毎年交互に使っています。上の方に有る、横長で金色のものは、水引(みずひき)と言って胴の上の方を飾ります。漢詩の文字が正面に織り込んで有るつづれ織は、けいじゅぎれ慶寿裂と言って前掛けになります。この前掛けの図案は、元禄時代の八幡山見送りの消えかけた文字を赤外線カメラで判読して再現したものです。前掛け水引は、ともに、昭和六十一年に新調しました。

金色鮮やかな御幣(ごへい)は、お山の正面の左右を豪華に飾るものです。

文箱は、文政7年と元禄17年のものが有り、巡行順序をしたためた鬮(くじ)を入れる大事なものです。

木箱に入った、四角いかなもの金物十六個はお山を担ぐ為のか舁き棒の端を飾る轅先(えんさき)金具です。

尚、当八幡山保存会所有で、京都市指定有形文化財の大変貴重な屏風を、後ろの収蔵庫で御覧ください。

350年前の江戸時代初期の作品で、かいほうゆうせつ海北友雪のひつ筆で、往時の祇園祭をしの偲ぶ、絶好の資料とされて居ります。この原本は破損や退色を避けるため博物館にて保管とし、平成23年からは、寸分違わぬ出来映えの「デジタル複製版」を展示しております。また、八幡山ではこの他にも、由緒有る屏風を多く所有しておりますので、それらを当町内のお宅の玄関をお借りして4カ所に展示しております。是非御鑑賞ください。

武運長久、厄除けあらたかな、はちまんさんにお参り頂き、粽、鳩笛、鳩鈴などをお求め下さい。

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