八幡山の構造 はちまんやまのこうぞう
八幡山の構造
各山とも基本構造に大差ないが、御神体や飾り金具により細部が異なる。
四本柱に貫や筋違で胴組を組み立てるのだが、各町によってこれらの位置や角度が違う為、それぞれの形は独自のものを持っている。その固定方法は荒縄による縄絡みと呼ばれる伝統的な技法で行うが、これは釘を一本も使わないことで有名である。この縄絡みは巡行の際におきる揺れによる歪みを吸収することができるのが優れた点である。
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はちまんやまのどうぐみ
八幡山の骨組み、構造の紹介です。
7月19日。朝早くから八幡山の山・四方柱の組立が始まります。
まずは山の部材を運び出しています。
部材はすべて位置が決まっており、方位が刻印されています。写真の部材からは寅、巳、戌の刻印が見えます。
まず、主になる柱を4本立て、その補強に、横木を2段渡し、その間には、筋交いを斜めに組みます。
そうして、それぞれの角々を縄掛けしてゆきます。
角の型によって縄の掛け方は変わります。
特に、筋交いの交差するところは、強度もさる事ながら、見た目の美しさも兼ね備えた「蝶々」と言う結び方です。
八幡山の胴となる骨組みに使われている木材は天保時代に製作されたものです。
数十年前は、荒縄を使っていましたが、今では、何年も使用出来るロープに替わっています。
縦2.5メートル、横1.8メートルの立方体が仕上がると、上に台座を載せます。これが、お社を勧請するだいじな床になります。
ちなみに鉾の構造、骨組みはこのようなものです。 写真は南観音山。山を二回りぐらい大きくした感じですが基本構造は同じです。
次に、お山を舁く(かく)為の舁き棒を、前後に6本、左右に2本取り付けます。
舁き棒も縄で取り付けます。舁き棒は、上質の黒漆塗りです。
つぎに、四方に、胴懸けの下地となる板を取り付けます。
上の方は、欄縁や水引の下地になる欄干を台座の廻りに取り付ます。
北山から届いた形の良い6メートルの松を、台座から1メートルほど差し込んある真棒にで差木の要領でしっかり結わえて固定します。
その松の廻りは、竹を籐で編んだ籠を組んで山に見立てます。
これで、14日に懸装品を取り付ける準備が出来ました。
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